引越しの後、本の整理をしてたら、懐かしいのが見つかったので、少し紹介させてもらう。
以下、引用(長文になるので、前後途中、適宜省略した)。
(その風貌から、右翼と間違われることがあるという話に続けて)
筆者は右翼ではない。左翼と同じくらいに、右翼も大嫌いである。
最近は、防衛論、憲法改正、ちょっとでもまともな発言をすると、新聞で右傾化と叩
かれる。左傾化は大歓迎だが、右傾化は大反対というのが、新聞人の共通した考え方。
なぜそうなのか。(続いてマスコミが左翼に占拠された経緯が述べられている)
日本の軍隊は、強かった。なぜ強かったか、よく知らない人が多い。知ってる人は話した
がらない。日本の軍隊が強かったのは訓練法の成果だ。その基本は殴ることだ。兵隊は殴
れば殴るほど強くなる、と言う原理を指導者は発見した。簡単にいえば、判断力、批判力
といった理性の働きを完全に喪失させて、条件反射だけで行動する人間を作ることである。進め、と言われたら進み、殺せ、といわれたら殺す。
以上。「長岡鉄男のレコード漫談」から。
引用部分は前振りで、後にレコード評が続く。著者は、もちろん長岡鉄男。
長岡氏の肩書きは、一応オーディオ評論家だが、上の引用に見る如く、守備範囲は単に
オーディオに留まらず、政治、世相、芸能、歴史等々、世事百般に亘り、皮肉と逆説と
諧謔を交えた闊達な文章で、読者を楽しませてくれた。偉人であった。
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