特筆すべきなのは、数十年来の百戦錬磨のオーディオマニアですらもが、
そのような事実関係を知らずに、大金をかけて高能率のヴィンテージスピーカーに
近年のアキュフェーズを合わせてみて失敗するような真似を繰り返していること。
なんなら、一からオーディオ機器を修理や自作してかかってるような、
プロのエンジニア級のマニアですら、知らない場合には知らない。
そもそも90年代以降に流行った低能率タイプの高級スピーカーなんか
使ったことも無かったりするせいで、比較視聴したような経験自体がないから。
そういうスピーカーは、まずホーン式ではないし、ユニットが大口径でもない、
完全に単体の製品として完成されているものばかりなので、色々と調整したり
改造したりチャンデバ駆動して遊んだりする趣味性にも欠けていて、それ以前の
スピーカーを愛好するようなマニアは見向きもしないで来た場合が多い。
しかし、そういうスピーカーのほうが高信頼で動作が安定しているし、
大出力のアンプで駆動すれば超高解像度の音が出せるなどの理由があって、
世界中のモニタースピーカーなどもまたそういうタイプに鞍替えして行った。
そういうプロ需要もあるので、アキュフェーズなども昔ながらの高能率な
スピーカーなどより、そちらへのマッチングを優先させて行かなければならなかった。
まさかだからといってヴィンテージなスピーカーに余計に合わなくなるなんてことは
思いもよらないで来たのかもしれないが、事実そうなってるのだから仕方がない。
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